ソニーαシリーズのカメラをお使いのみなさん、こんにちは。
今回はソニーEマウントフルサイズ対応の標準ズームレンズについて

いま買うならどれがいいの?
こちらについてまとめてみようかと思います。
ちなみに僕自身、標準ズームレンズで悩んだ結果、こちらに紹介したとあるレンズを買ったのでお役にたてるかなと思います。
*使い勝手を考慮してズームレンズかつフルサイズEマウント用のみの比較です。
ソニー純正の標準ズームレンズ候補(5本)
現在、ソニー純正のレンズは全部で5本。焦点距離だけみればラインナップにもう1本あるのですが、動画用なので除外しました。
純正レンズを選ぶ場合のメリットとしてよく言うのが、カメラとレンズの相性がいい(AFがきちんと駆動する・迷わない)ことや高性能・高品質であること。
一方で価格はそのぶん高価になりがちです。
かく言う僕も現在使っているレンズはすべてソニー純正(カールツァイスレンズだけど)
その高い描写力に何度も「おぉー」となった経験が。そんな写真が自分でも撮れてしまうのでとても満足しています。
ざっくりとですが1本ずつレンズの特徴をみてみましょう。
SEL2470GM(Gmaster)
スペック
- レンズ構成:13群18枚
- 焦点距離:24-70mm
- 開放F値:2.8
- 円形絞り
- 手ブレ補正:なし
- 最短撮影距離:0.38m
- フィルターサイズ径:82mm
- 最大径:87.6mm
- 長さ:136mm
- 質量:886g
- 発売日:2016/4/28
特徴
- 超高度非球面XAレンズ1枚を含む計3枚の非球面レンズを採用
- ナノARコーティング
- ED(特殊低分散)ガラス、スーパーEDガラス
- ダイレクトドライブSSM
- MFリング、AF/MFスイッチ搭載
- フォーカスホールドボタン搭載
- ズームロックスイッチ搭載
- 防塵防滴に配慮した設計
- 希望小売価格278,000円+税
- 実売価格:243,000円前後(税込み)2020/02/10時点
SEL2470GMはソニーレンズの最高峰であるGmasterシリーズのうちの1本。
焦点距離24mm~70mmの標準ズームで全域F値2.8通しの明るい大口径レンズです。
技術的な面では超高度非球面XAレンズによって絞り開放からとてもシャープな描写が期待できるほか、ナノARコーティングのおかげで逆光でも致命的なフレアやゴーストを抑えヌケのよい描写性能。
高速・高精度で静音性に優れたダイレクトドライブSSMでAF駆動も快適。AF/MFスイッチやフォーカスホールドボタン、ズームロックスイッチの搭載など利便性も考慮されており、ソニーの最先端技術が惜しみなく投入されたレンズなので高額なのも納得です。
実際に使ってみたユーザーの評価も上々で流石ですが、実売価格およそ24万円前後なのでおいそれと手が出るものではありません。が、そこはやはりGMレンズなので買ってよかったという声が多いです。
お金に余裕があればこのレンズで決まりですね。
- 値段は高くても問題ない
- 描写にこだわりたい
- 最高性能のレンズを使いたい
- 明るいレンズがいい
SEL24105G(Gレンズ)
スペック
- レンズ構成:14群17枚
- 焦点距離:24-105mm
- 開放F値:4.0
- 円形絞り
- 手ブレ補正:あり
- 最短撮影距離:0.38m
- フィルターサイズ径:77mm
- 最大径:83.4mm
- 長さ:133.3mm
- 質量:663g
- 発売日:2017/11/25
特徴
- 高度非球面AAレンズ2枚を含む計4枚の非球面レンズを採用
- ナノARコーティング
- フッ素コーティング
- 3枚のED(特殊低分散)ガラス
- ダイレクトドライブSSM
- フォーカスモードスイッチ搭載
- フォーカスホールドボタン搭載
- 防塵防滴に配慮した設計
- 希望小売価格165,000円+税
- 実売価格:148,000円前後(税込み)2020/02/10時点
SEL24105Gは発売開始からしばらくの間、品薄が続いた人気のレンズ。僕も買おうかと思っていたのですが、そんな状態だったので結局手に入れられませんでした。
焦点距離24mm~105mmまでのズームレンズでF値4通しのオールラウンダー。望遠端が105mmまである、というのも人気の一つかなと思います。
高度非球面AAレンズにより画面全体で高い解像力が望め、SEL2470GMと同様ナノARコーティングにより高い逆光性能があります。
写りも非常に評価が高く、α7Ⅲ以降のカメラであればレンズ性能を余すことなく発揮できるのでボディと一緒に購入した人が周りに結構いますが納得です。
価格も15万円前後なので24mm~105mmの焦点距離をカバーする万能レンズとして考えると決して高いものではないのかな?と感じますね。
- 望遠端105mmまでほしい
- F値4でも気にならない
- 旅行で使いたい
- 写りもこだわりたい
SEL2470Z
スペック
- レンズ構成:10群12枚
- 焦点距離:24-70mm
- 開放F値:4.0
- 円形絞り
- 手ブレ補正:あり
- 最短撮影距離:0.4m
- フィルターサイズ径:67mm
- 最大径:73.0mm
- 長さ:94.5mm
- 質量:426g
- 発売日:2014/1/24
特徴
- T*(ティースター)コーティング
- 非球面レンズ5枚
- EDガラス1枚
- 防塵防滴に配慮した設計
- 希望小売価格115,000円+税
- 実売価格:105,000円前後(税込み)2020/02/10時点
SEL2470Zは焦点距離24mm~70mmでF値4通しのいわゆる小三元の標準域ズームレンズ。
T*(ティースター)コーティングによる高コントラストな描写が魅力。また、SEL2470GMと比べると重さが半分以下。そしてコンパクトなのでαシリーズにちょうどいいレンズです。
レンズの評価としては、先に紹介したSEL2470GMとSEL24105Gと比べると辛口な評価が散見されますが、発売から6年もたっているのでそれは酷な気がしますね。
というのもこのレンズを使ったことがあるのですが、そこまで写りは悪くないという印象で実売価格10万円前後の標準ズームレンズとしては安くはないけど高くもないかなと。
一方で中古品がかなり安く手に入るのでとりあえず標準ズームが欲しいという場合は全然ありなレンズです。
- 軽量コンパクトなレンズがいい
- F値4でも気にならない
- 安価なレンズがいい
- カールツァイスを使ってみたい
SEL24240
スペック
- レンズ構成:12群17枚
- 焦点距離:24-240mm
- 開放F値:3.5-6.3
- 円形絞り
- 手ブレ補正:あり
- 最短撮影距離:0.5m
- フィルターサイズ径:72mm
- 最大径:80.5mm
- 長さ:118.5mm
- 質量:780g
- 発売日:2015/3/13
特徴
- 光学10倍高倍率ズームレンズ(24-240)
- 非球面レンズ5枚
- EDガラス1枚
- 防塵防滴に配慮した設計
- 希望小売価格148,000円+税
- 実売価格:128,000円前後(税込み)2020/02/10時点
SEL24240は焦点距離24mm~240mmの10倍ズームレンズ。焦点距離によってF値が3.5~6.3と変動します。
このレンズはなんといっても広角から望遠までこれ1本で済むというのが最大のメリットですね。しかも広角は24mmと少し珍しい。
一方、便利だけど写りはどうなの?というのが高倍率ズームの不安点。ですが、写りに関しては「まあまあ・そこそこ」という評価が多く、それよりも焦点距離の長さ・幅があることで撮影の楽しさが勝るといった評価が目につきました。
ただし、望遠側のF値は6.3と明るくないので高級望遠レンズのような綺麗なボケは期待できません。
しかしながら一線級の写りは無いにしてもコスパの良さと便利さがあるので用途次第では全然問題ないですね。
- レンズ1本で済ませたい人
- レンズの明るさは気にならない
- そこまでボケなくてもいい
- 使い勝手がいい便利ズームが好き
SEL2870
スペック
- レンズ構成:8群9枚
- 焦点距離:28-70mm
- 開放F値:3.5-5.6
- 円形絞り
- 手ブレ補正:あり
- 最短撮影距離:0.3m
- フィルターサイズ径:55mm
- 最大径:72.5mm
- 長さ:83mm
- 質量:295g
- 発売日:2014/2/7
特徴
- 非球面レンズ3枚
- EDガラス1枚
- 防塵防滴に配慮した設計
- 希望小売価格59,000円+税
- 実売価格:48,000円前後(税込み)2020/02/10時点
SEL2870は焦点距離28~70mmのキットレンズとして登場。
F値は3.5~5.6とそこまで明るくないものの、重さが300gを切る小型軽量の標準ズームレンズです。
メーカーもコスパ重視のレンズとして売り出しているので写りに関しては「それなり」です。特に風景を撮るとなると絞っても隅のほうの解像力はある程度割り切る必要がありそうです。
一方で、キットレンズなので中古品が豊富でかなり安いです。また、この軽さは撮影の手軽さに直結するので「とりあえずお試しとして使ってみたい」、「とにかく安くレンズが欲しい」といった場合にはおすすめ。
- とりあえず試してみたい
- 安い標準ズームレンズが欲しい
- 軽くてコンパクトなレンズがいい
- ガシガシ使いたい
サードパーティー製の標準ズームレンズ候補(2本)
今のところ、標準ズームレンズでサードパーティー製のソニーEマウントフルサイズ対応レンズは2本のみ。
おなじみのタムロン(TAMRON)とシグマ(SIGMA)です。
どちらもサードパーティーレンズを数多く開発してきた実績のあるレンズメーカー。
それぞれに特色があり品質も純正に劣ることはありません。
それではみていきましょう。
TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD A036
スペック
- レンズ構成:12群15枚
- 焦点距離:28-75mm
- 開放F値:2.8
- 円形絞り
- 手ブレ補正:なし
- 最短撮影距離:0.19m
- フィルターサイズ径:67mm
- 最大径:73mm
- 長さ:117.8mm
- 質量:550g
- 発売日:2018/5/24
特徴
- 特殊硝材XLDレンズ1枚
- LDレンズ1枚
- GMレンズ1枚
- 複合非球面レンズ2枚
- BBARコーティング
- ステッピングモーターユニット「RXD」を搭載
- 簡易防滴構造
- 防汚コート
- 希望小売価格100,000円+税
- 実売価格:87,000円前後(税込み)2020/02/10時点
TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD A036(以降A036)は焦点距離28~75mmでF値2.8通しの大口径標準ズームレンズ。
ついにフルサイズ対応のEマウント標準ズームレンズがサードパーティーから登場。その人気は凄まじく、しばらく品薄状態が続きました。
それもそのはず、F値2.8通しの標準ズームレンズが10万円を切る価格で手に入るんですもん。
もちろん画質にもこだわっており特殊硝材レンズやLDレンズ、GMレンズ、非球面レンズを使うことで諸収差を抑えズーム全域で高い解像力を発揮。
12群15枚のレンズを適切に配置したことによって高画質と綺麗なボケを両立しています。
そのうえ重量は550gでレンズ自体のサイズ感もこの性能のレンズにしては小さめで機動性が高いことが容易に想像できますね。
また、タムロンA036にも風景撮影での味方となるレンズコーティング、タムロン独自のBBAR(Broad-Band Anti-Reflection)コーティングにより逆光時でもクリアな描写が期待できます。
ステッピングモーターユニット「RXD」が搭載されているのでAF駆動も問題なく安心して被写体と向き合え、静粛性も高いので動画撮影でも気になりません。
最短撮影距離が0.19mとかなり寄れるため、例えば旅行先での料理の撮影などで役立ちます。
屋外での使用を考慮した簡易防滴構造や防汚コートもあり隙が無い。
広角側のスタートが28mmでも問題なく10万円以内でレンズを揃えたいのであれば余計なことは考えずにレンズで決まりですね。
ちなみに純正レンズでこのクオリティを出すとなると100%言うまでもなく10万円はゆうに越えます。
注意点をあげるとするならば、A036にはフォーカスモードスイッチ・フォーカスホールドボタンはついておらず、フォーカスリングがカメラボディ側でズームリングがレンズ先端側とソニー純正レンズと逆な点。
- 携帯性も大事
- できるだけ安く&でも写りはこだわりたい
- 明るいレンズがほしい
SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN Art
スペック
- レンズ構成:15群19枚
- 焦点距離:24-70mm
- 開放F値:2.8
- 円形絞り
- 手ブレ補正:なし
- 最短撮影距離:0.18m
- フィルターサイズ径:82mm
- 最大径:87.8mm
- 長さ:124.9mm
- 質量:830g
- 発売日:2019/12/20
特徴
- FLDガラス6枚
- SLDガラス2枚
- 非球面レンズ3枚
- スーパーマルチレイヤーコート
- ナノポーラスコーティング
- ステッピングモーター搭載
- 瞳AF対応
- ズームロックスイッチ
- オートフォーカスロックボタン
- ロック付フード
- 防塵防滴機構
- 撥水防汚コート
- 希望小売価格135,000円+税
- 実売価格:127,000円前後(税込み)2020/02/10時点
SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art(以下2470Art)は焦点距離24~70mmF2.8の大口径標準ズームレンズ。
このレンズは昨年12月、シグマArtズームの第2弾として発売されました(1本目は14-24mm F2.8 DG DN | Art)。まだ出始めかつ人気も相まって入荷待ちの状態が続いています。
ちなみにご存じの方も多いでしょうが製品名の「DG」はセンサーサイズ35mm用の設計、「DN」はミラーレスに最適な設計をしたレンズという意味が込められています。
シグマのArtラインレンズは「あらゆる設計要素を、最高の光学性能と豊かな表現力に集中して開発」と提言しており、いわば最高クラスのレンズという位置づけ。
その言葉通り、Artレンズは描写力の高さから人気が高く待ち望んでいた人も多いでしょう。
Artレンズの名に恥じることなく硝材には特殊低分散ガラスFLDガラスを6枚、SLDガラスを2枚使用。加えて非球面レンズも3枚採用しズーム全域の中心から周辺に至るまで均一かつ高い光学性能を実現。
スーパーマルチレイヤーコートとナノポーラスコーティングにより逆光でも描写に影響が出にくい設計。フラグシップレンズだけあって贅沢な仕様です。
このレンズに手ブレ補正は無いですがソニーのαにはボディ側で手ブレ補正があるので全く問題なく、そのぶん軽量化されています。
AFはステッピングモーター及び最新アルゴリズムによって軽快なピント合わせが可能なうえ、瞳AFにも対応しているのでポートレート撮影など純正レンズのようにストレスなく撮影できそうです。
レンズ機能としてズームロックスイッチがついており、自重でレンズが繰り出すのを防いでくれます。オートフォーカスロックボタン(AFL)はピントが動くことを心配せずシャッターが切れ、AF/MF切り替えスイッチまでも完備と至れり尽くせり。
さらには広角端での最短撮影距離が0.18mとこれまで紹介したレンズの中でも最短でもはや何でもありな感じに。
こんだけのスペックでありながら価格はGMレンズの半分以下ともはやバーゲンプライスなのでは?
あえて注意点をあげるとするならば、ソニー純正レンズとはズームリングやフォーカスリングの回転が逆なこと。重さが830gとGMレンズに次ぐ重量、サイズである点。
- シグマArtラインのレンズを使ってみたい
- 明るいレンズがいい
- 重さや大きさは気にならない
- 切れのある写りにこだわりたい
ソニーEマウント標準ズームレンズのまとめ
さて、長い前置きになってしまいましたがここからが本題です。

じゃあどれにするの???
それを決めるのが大変でむずかしいんですよね。
紹介したレンズはすべて十分に選択の余地がありますが、標準ズームレンズなんて基本的には何本もいらないので最適な買い物がしたいのが本音です。
そこで僕の解釈でこういう人におすすめだよ、というのをまとめてみました。
・写りにはもちろんこだわりたい、予算は十分
→SEL2470GM
・写りはこだわりたい、最新レンズがいい
→SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN Art
・写りにこだわる、中望遠くらまで欲しい
→SEL24105G
・とにかく便利な高倍率ズームがいい
→SEL24240
・携帯性、レンズ描写、価格すべてこだわりたい
→TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD A036
・カールツァイスを使ってみたい
→SEL2470Z
・オーバースペックなレンズは不要、写りはそこまでこだわらない
→SEL2870
こんな感じでポイントごとにみていくとすべてのレンズに需要があるので、自分に最適なレンズ選びとして何か参考になれば嬉しいです。
ここからは僕の個人的な意見。
標準ズームレンズで「価格」と「写り」にこだわるという場合、SEL24105G、SIGMA 24-70 Art、TAMRON 28-75 A036、の3本で悩むでしょう。(金銭的に余裕がある人はSEL2470GMでいいと思う)
このなかで選ぶとするならやはり描写力が高く最新レンズである「SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN Art」がおすすめ。

画像引用元:シグマ
というのもシグマのサイトにあったこの写真の緻密な描写で一気に心を持っていかれましたね。
α7RⅣの6100万画素を活かせるレンズはこれだといわれるだけあります。
僕が選んだのはSIGMA 24-70mm F2.8 DG DN Art
最後に冒頭で書いた通りこの中からレンズを購入したのですが、僕が選んだのはお察しの通りシグマの24-70mm F2.8 DG DN Artでした。
このレンズにした理由は別記事で紹介予定です。
記事作りました!↓↓

それと近いうちにレビュー記事もあげる予定なのでよければそちらも参考にしてみてください。