数か月前にL型プレートを購入しました。
巷ではRRSやKIRKなどアメリカの一流メーカー品の人気が高いですが、びっくりするくらいお値段も高いです。RRSとか僕も欲しいけどめちゃ高い。
あんなアルミの部品に数万円出す余裕が無いので、仕方なく僕はアマゾンで見つけた激安品を使っています。
これが意外や意外、困ったことも無く普通に使えているので、L型プレートを使ってみたいけどあんまりお金を掛けたくないという人におすすめなINPONのクイックリリースプレートをレビューしてみます。
値段も高くないので、気になる方はチェックしてみて下さい。
*以下、呼称をL型プレートで統一
INPON L型クイックリリースブラケット(L型プレート)
商品情報
商品名 | INPON L型クイックリリースブラケット |
---|---|
商品内容 | L型クイックリリースブラケット
六角レンチ 1/4″ネジ |
適合機種 | α7Ⅱ、α7RⅡ |
価格 | 2,999円(2018/01/20時点) |
メーカー | INPON |
素材 | 航空機用アルミニウム合金 |
重量 | 78.5g |
備考 | アルカスイス互換 |
備考 | 1年間メーカー保証 |
今回、僕が購入したL型プレートはソニーのミラーレス一眼カメラα7Ⅱ及びα7RⅡ専用商品。
『INPON』というメーカーから販売されています。
探してみるといろんなメーカーのボディそれぞれに専用品として売られているので、買う時は間違えないように注意が必要です。
汎用品もあるようですが、レビューを見る限り、工作精度があんまり良くなさそう。お手持ちの機種に対応したものがあるなら専用品の購入をすすめます。
無ければ仕方ないですね。
ちなみに確認できた機種は
・SONY RX1/ RX1R
・SONY α6000
・SONY α6300
・SONY α6500
・SONY α7/α7r
・SONY α7Ⅱ/α7RⅡ
・SONY α9
・SIGMA DP1/DP2/DP3 Merrill
・FUJIFILM X-T1
・FUJIFILM X-T2
・FUJIFILM X-T20
・FUJIFILM X-E1/E2
上記にプラス、バッテリーグリップ付のキヤノン用、ニコン用が数種類ありました。
外観・付属品
付属品
- L型プレート(下側と横側)
- 1/4インチネジ 2ヶ
- 六角レンチ(太、細)
それぞれのパーツが分かれており、自分で組み立てる必要がありますが心配はいりません。超簡単です。
工具は付属の六角レンチがあればOK。
組み立てる前に外観をサラっとみてみます。

ベースプレート。
RRSと比べると無骨で高級感はありません。造りも単純ですが、不要な突起いわゆるバリは全く無く問題ありません。塗りも均一でキレイにさえ感じます。
また手に取ってみると、航空機用アルミニウム合金削り出しというのも嘘ではなさそう。
縦構図で撮らないよと言う人はサイドプレートを使わないで、ベースプレート単体での使用も可能です。その方が軽量化されます。
重量は実測79g。このぐらいならつけっぱなしでもいいですね。
組み立ててみる
実際に組み合わせてみます。造りとしては非常にシンプルなので迷うことはないでしょう。

サイドプレートとベースプレートを組み合わせる。
凹凸を合わせるだけで取付しやすいようになっています。

付属のネジを六角レンチで締め付ければOK。
これで完成です。
カメラ(α7Ⅱ)に取付してみる
これもいたって簡単。
カメラをL型プレートに乗せて付属の1/4″ネジで締め付けて固定するだけ。
こんな感じ。
持ちやすさがかなり向上したのでこれだけでも大満足。
端子カバーにも考慮された造り
α7Ⅱ専用品なので汎用品と違い、カバー類に考慮された構造のはず。というわけで、カメラボディ側のアクセサリーカバーの可動をみてみます。
まずはバッテリーカバー。

閉じた状態:開いた状態
これは全く問題ありません。L型プレートを付けた状態でもバッテリー交換ができます。
他に干渉しそうなところはサイドの端子カバーですが、マイク端子とヘッドフォン端子カバーは非常に開けにくくなります。ただし、写真撮影でこの端子を使う状況は稀なので問題なしと判断します。
ちなみに、この端子のとなりには、マイクロUSB端子カバーがありますがこちらは開閉に支障ありません。タイマーレリーズなど取り付け可能です。
アルカスイス規格クランプ(雲台)に装着してみる
このL型プレートを導入する最大の利点はアルカスイス規格のクランプにスムーズに取り付けできる点です。
実際に取り付けてみましょう。
カメラ:α7Ⅱ
雲台:SIRUI K-10X
L型プレート:INPON 当記事商品
このL型プレートの両サイドに切られた溝がアルカスイス規格のクランプにハマるわけですが。

ガッチリと固定されています。
うまくいきました。これで雲台に付属されているプレートをいちいちカメラボディに取付したりする必要が無くなったので手間が省けます。
さて、L型プレートがなぜL字形状なのか。
これはずばり、縦位置での撮影にも配慮された構造だからです。じゃあ何故、そうなるのかという理由を。
下の写真が分かりやすいです。


通常の横位置での撮影であれば、普通にセットするだけで重心が雲台方向にかかるので変な力も加わりにくく、ブレも発生しづらいですよね。
しかし、縦位置で撮影しようとなると、このように重心が雲台の真ん中にかからないので、三脚がちょっと傾いたりすると倒れやすくなりブレの発生原因にもなります。
この状態はあまり精神的にも良いものではありません。しかもせっかく作った構図も光軸がずれるので再度作り直さないといけない問題もあります。
僕は過去にD3300とマンフロットのbefreeで何度か倒しそうになってから縦位置撮影自体をあまりやらなくなってしまいました。α7Ⅱに変わってからも同じです。
これを万事解決するためにみんなこぞって導入したのがL型プレートです(もちろんそれ以外の目的もありますが)
では実際に縦位置で取り付けてみます。
先ほどと同じようにサイド部分をクランプに噛ませて締めるだけ。
出来ました。先ほどのアンバランスな縦位置よりも無駄がなくとてもいいですね。
これもガッチリと固定されていて頼もしい。
L型プレートを使うことで、アルカスイス規格のクランプ(雲台)に対し非常に素早くスムーズにカメラをセットできるようになりました。
また、縦位置の撮影でも重心を大きく外すことなくセットできるので、気兼ねなく縦位置撮影ができ、実際に使ってみると非常に便利なアイテムだと思い知らされます。
小指置き場が出来てホールド性アップ
α7シリーズは小型ボディながらもフルサイズセンサー搭載のミラーレス。
明るいレンズやズームレンズ、望遠レンズをつけるとさすがに小型カメラといっても重たくてずっしり大きく感じます。この状態になってしまうと、小型ボディが災いしお世辞にも持ちやすいという感想は出てきません。
しかし、このL型ブラケットがあれば、右手小指あたりに面ができるので非常に持ちやすくなり、全体的に剛性が上がった感覚も味わえます。

ちょうど小指一本分くらいの幅
重たいレンズをつけて持った時の安定感は段違いなので是非試してほしいですね。
注意点と気になる点
さて、激安ながらもおすすめできるこちらのL型プレートですが、いくつか気になる点もあります。
多少のガタがある
わずかにですがL型プレートとカメラボディの接地に隙間がある為、強い力をかけるとL型プレートがちょっと動く感じがします。
ただ、普通に使っていてガタを感じたことは今まで一度もありません。よっぽど神経質な人じゃなければ気にならないと思います。
あともしかしたら、個体差があるかもしれません。
縦位置の撮影は楽になったけどクランプにハマる面積が少ない
RRSなどのメーカーと比べて、縦位置でのクランプ嵌合面積の少なさが気になりますね。
このように一部が欠けているのでちょっと不安。
僕の持っているレンズであれば今のところ問題なく使えていますが、重量があるレンズをつけて使用する場合は注意が必要かと思われます。

レリーズを装着した状態だと向かって右側部分しか接地面がない
あとレリーズ使用時に、さらにクランプ嵌合面積が減ってしまう事は、RRSなどのお高いL型プレートと比べると劣るところですがそこに目をつむればコスパ抜群商品ですね。
センターマークが無い
細かい話ですが、クランプにハメる時に目印になるものがなにもありません。
RRSなどはセンターマークが刻印されているので、ほんと細かいことですがあればよかったなーと思います。
まとめ
ざっくりと今回レビューした商品の特長をまとめました。
- コスパ抜群で気軽にL型プレートを導入できる
- アルカスイス互換で便利
- 小指のスペースができてホールド性アップ
- 縦位置が簡単に撮れるようになる
- 高級感は無い
- 多少のガタや個体差がある
- 縦位置のクランプ嵌合面積が少ない
- センターを示す印が無い
やはりRRSなどの高価なL型プレートと比べてしまうと、使い勝手や見た目の高級感は劣りますがそれを上回るメリットと導入コストの安さが光ります。
小指置きとして使いたい
縦位置の撮影をもっと便利にしたい
けどそんなにお金は出せないよ…。
こんな人にはおすすめできる商品なのではないかなと思います。
きっと導入する価値はありますよ。
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