6月8日にソニーからαシリーズ各種のファーム(ソフト)ウェアアップデート情報が公開されました。
僕がα7Ⅱを手に入れた3月ごろにそれまで公開されていたアップデートは済ませていましたが、その時の最終更新日は2016年11月18日でバージョン3.30。
およそ半年以上ぶりのアップデート情報公開となりました(あくまでα7Ⅱの場合)
そこで今回のアップデートによってどんなことが変更になり、どんなことができるようになるのか、メリットなどを調べてみました。
今回公開されたバージョンと対応機種
この度公開されたアップデート対応機種は全部で6機種。
デジタルカメラ/ビデオカメラ 本体アップデート情報 | ソニー
機種名 | アップデート前Ver | 最新Ver |
---|---|---|
α9 | 1.00 | 1.01 |
α7SⅡ | 2.20 | 3.00 |
α7RⅡ | 3.30 | 4.00 |
α7Ⅱ | 3.30 | 4.00 |
α6500 | 1.02 | 1.03 |
α6300 | 1.10 | 2.00 |
実に4機種がメジャーアップデートです。
α7Ⅱのバージョンが4.00になって何が変わる?
せっかくなので僕が持っているα7Ⅱのアップデート情報についてみていこうと思います。
- フォーカスエリア位置を移動する際の操作性向上
(スタンダード機能がフォーカススタンダード機能に変更され、より少ないステップでフレキシブルスポット点を移動することができるようになります。詳細はこちらをご覧ください。
- カスタムボタンに割り当てできる機能に「ライブビュー表示(設定効果反映On/Off)」機能を追加
- “ファイル名設定”機能を追加
- 外付けフラッシュ(HVL-F45RM)AF補助光対応
- ワイヤレスフラッシュ撮影時のレリーズタイムラグ短縮
- その他の動作安定性向上
フォーカスエリア位置を移動する際の操作性向上
α7Ⅱを使い始めて直後に感じた不便だなーと思った点のひとつがフォーカスエリアの移動が面倒という問題。
前ダイヤルと後ろダイヤルもしくはコントロールホイールの上下左右で移動できるのですが、1枚撮るごとにフォーカスポイントを変えたいと思っても再度フォーカスエリアの移動を呼び出さないといけなく、ボタン操作が煩わしかったです。
今回のアップデートでは前後ダイヤルでのフォーカスエリア移動が廃止され、コントロールホイールの上下左右で操作することに。こちらの方が直感的でいいですよね。
また、1枚撮影したあとでも、フォーカスエリア移動の設定が継続され、無駄なボタン操作(再度フォーカスエリアを呼び出す操作)が無くなるので簡略化されたと言っていいでしょう。
素直に喜ぶべき改善ですね。
カスタムボタンに割り当てできる機能に「ライブビュー表示(設定効果反映On/Off)」機能を追加
字面だけみると分かりづらいですが、ようはカスタムボタン(αシリーズだとC1やC2ボタン)にライブビュー表示中に露出やホワイトバランス、クリエイティブスタイルを反映させるかさせないか(ON/OFF)という機能の割り当てが出来るようになったという事です。
なおライブビュー表示と表記されていますが、背面モニターと電子ファインダー両方のことです。
この機能、僕個人的にはせっかくデジタルカメラを使っているんだからリアルタイムで効果を反映させてくれた方がありがたいのでOFFにすることはほとんどありません。
でも三脚を使っての撮影中、特に空と地上で露出差が激しい時たまに切りたいなと思うことがあります。
一例として、構図を調整して水平を確認する際、露出が-2.0くらいの時に地上側の露出不足によって暗くて境界線が分かりにくい場合があるからです。この機能を使えば瞬時にカスタムキーから効果反映をOFFにし、一眼レフのファインダーような感覚で見ることができるようになるかと思います(要検証)
あとは適時設定効果OFFにすることによって多少のバッテリー節約になるのかな。
“ファイル名設定”機能を追加
α7Ⅱを使い始めて驚いたことと言えばファイル名設定ができないことも挙げられます。
D3300では当たり前のように出来たので、撮った後の写真データ管理で撮影からしばらく時間が経っていたとしても比較的ファイル名から探り当てたりできました。
しかし、α7Ⅱでは任意のファイル名にできなかったので結構めんどくさく思うことがあったのでアップデートにより改善。
何故今までやってこなかったのか不思議。
外付けフラッシュ(HVL-F45RM)AF補助光対応、ワイヤレスフラッシュ撮影時のレリーズタイムラグ短縮
持ってないし使ったこともないのでよく分かりません。外付けフラッシュはいつか欲しいなと思ってます。
その他の動作安定性向上
だそうです。レスポンスが向上していると嬉しいですね。
α7Ⅱのソフトウェアを4.00にアップデートしてみた
さっそくカメラをMBPに繋いでアップデートしてみました。
具体的な手順はこちらの記事を参考に。

ファイル容量はおよそ245MB。アップデート時間はだいたい15分くらいでした。
実際にアップデートしてみて、フォーカスエリア位置の操作性向上はかなりの改善です。特に背景のボケを活かすスナップ写真の場合、いろんなものにフォーカスポイントを置いて撮影すると思うのでこのアップデートによってかなり快適になったと思います。
ファイル名も早速変更して(初期設定だとDSC)これからバシバシ撮りたいと思います。
ただ、最近週末の天気がよくないんですよねえ…。
アップデートについての注意点
一度アップデートすると元に戻せないです。
まれに、アップデートによって「改悪された!」となることがカメラに限らずあります。
そのため、アップデートについては慎重に検討する人もいますね。僕はやっちゃえタイプなのであまり気にしませんが元に戻せない以上、仕事で使っている人は死活問題なので当然です。
また、アップデート最中にパソコンの電源が切れたり、カメラとパソコンを繋いでいるコートが外れたりすると起動できなくなったり最悪メーカー修理に出さないといけなくなるのでこの辺りも注意が必要。
α7Ⅱとα7RⅡ&α7SⅡのアップデート内容の違い
アップデート情報を見ていて一つ気になったのが、α7Ⅱと上位機種のα7RⅡ&α7SⅡでアップデート内容の項目が違ったこと。
具体的には
- “自動電源OFF温度”機能を追加
- ライブビュー表示設定効果反映Off時の測距時の絞り動作の最適化
- 長秒時NR設定がOFF時の画質の向上
この3項目
「“自動電源OFF温度”機能を追加」については、α7Ⅱの立ち位置的にエントリー機だから不要ということなのでしょう。ちなみにこの機能は本体が熱により熱くなった場合、自動で電源を切るという機能です。
次は「ライブビュー表示設定効果反映Off時の測距時の絞り動作の最適化」について。
正直よく分かりませんが、最適化というぐらいなのでこれまでは不具合や無駄があったのでしょうかね。分かりません。
今回のアップデートで気になるという人も非常に多いであろう項目「長秒時NR設定がOFF時の画質の向上」について。調べてもまだ情報が少なく、実際に持っている人の検証画像を見るしかなさそうなので残念ながら言及できません。
この3項目、特に最後の「長秒時NR設定がOFF時の画質の向上」についてはα7Ⅱに無いモノなので無い物ねだりですが羨ましく思います(効果のほどは別にして)
まとめ
まだ実戦で使えていませんが、室内で試した限りだとフォーカスエリアの操作性が向上したことによってストレスなく使えて満足。
長秒時NR設定がOFF時の画質の向上について、いずれはα7Ⅱにも適用されると嬉しいです。
ただ、αシリーズは結構目的別に棲み分けされているのでオールランダーなα7Ⅱ(と個人的には思っている)で満足できなくなったら上位機種を買えば済む話でもあります。
みなさんも、アップデートをお忘れなく!
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